大学院教育
国際広報メディア・観光学院
2008
現代都市文化論演習
都市文化論と「まちそだて」 ―理論と実践論を架橋する―
筑和 正格(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院/国際広報メディア観光学院)
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大学院教育 現代都市文化論演習(2008)

教員
筑和 正格(北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院/国際広報メディア観光学院)
概要
本演習は、「まちそだて」と呼ばれるべき営為について、その根拠を理念レベルにまで遡って理論的に明確化した上で、有効なモデルを構築することを目的とする。
「まちづくり」の必要性が叫ばれてすでに久しいが、一旦「まちづくり」に成功した「まち」が、数年後に再び活気を失ってしまうという現象も頻繁に見受けられる。「まちづくり」の成功と失敗の悪循環が随所で観察されるのである。この悪循環は克服できないのであろうか。
本演習では、「まちづくり」の問題点の検証をふまえて、悪循環を超克する取り組みとしての「まちそだて」を提唱し、その事例を北海道に求め、事例がもつ可能性と改良点の考察に基づく「北海道型まちそだて」モデルの創出を追求する。近代化の独特な歴史を備えているがゆえに、北海道には、日本の他地域の発想を超えた「まちそだて」の可能性があるのではなかろうか。事例が内包するユニークさから斬新なモデルが生まれはしまいか。
講義資料
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タグ
対象
観光創造専攻修士課程 国際広報メディア・観光学院
単位等
キーワード
シラバス

<授業の目標>

本演習は、「まちそだて」と呼ばれるべき営為について、その根拠を理念レベルにまで遡って理論的に明確化した上で、有効なモデルを構築することを目的とする。
「まちづくり」の必要性が叫ばれてすでに久しいが、一旦「まちづくり」に成功した「まち」が、数年後に再び活気を失ってしまうという現象も頻繁に見受けられる。「まちづくり」の成功と失敗の悪循環が随所で観察されるのである。この悪循環は克服できないのであろうか。
本演習では、「まちづくり」の問題点の検証をふまえて、悪循環を超克する取り組みとしての「まちそだて」を提唱し、その事例を北海道に求め、事例がもつ可能性と改良点の考察に基づく「北海道型まちそだて」モデルの創出を追求する。近代化の独特な歴史を備えているがゆえに、北海道には、日本の他地域の発想を超えた「まちそだて」の可能性があるのではなかろうか。事例が内包するユニークさから斬新なモデルが生まれはしまいか。

 

<授業の方法>

第1セクションは、「まちそだて」の礎となるべき理論の考察を行うパートである。第2セクション以降では、第1セクションで獲得した知見に則って実践理論の構築を試みると同時に、現実の事例の特質を分析し、両者の関係の検証を通じて「まちそだて」モデルの構築を目指す。各セクションは、基本的に、筑和の講義とそれについての受講生による質疑応答、また受講生同士の議論によって構成される。また、富良野の事例研究においては、筑和が映像制作スタッフと共同で作成した映像教材が用いられる。

 

<授業計画・内容>

•第1セクション(第1週~第7週)

「国際地域文化概論」ならびに「国際地域文化特論」の筑和担当の講義で考察した理論、とりわけ社会認識の方法論と「リスク社会論」をより詳細に検討し、都市地域社会分析の糸口とする。

•第2セクション(第8週~第9週)

まず、第1セクションで獲得した知見に基づきながら、「まちそだて」という概念を提起し、「まちづくり」との差異を論じるほか、「まちづくり」タイプの仮説と「アメニティ」概念の考察を行う。また、「まちそだて」と「観光」の関係についても考察する。

•第3セクション(第10週~第12週)

富良野を事例としてとりあげ、富良野の過去の「まちづくり」を分析・検討した上で、現在の「まちそだて」の取り組みを伝える映像を教材にして、事例が提示する様々な問題点を検討・議論する。富良野では、「農業」と「観光」の結合について住民間の合意が形成されつつあり、そのことが「まちそだて」の取り組みに好影響を与えているが、このことは、十勝地域の取り組みの検証においても考察の尺度になりうることを論じる。

•第4セクション(第13週~第15週)

十勝の事例を取り上げ、「農業」「観光」という要素を念頭に置きながら、十勝地域がもつ独特のメンタリティを考察したうえで、観光地としてはいまだ未成熟の感がある十勝の現状と問題点、将来への展望と可能性等について、関係者からの聞き取りを中心に編纂した教材を参照しながら検討する。
最終回には、全セクションに通底する、「まちそだて」が依拠する価値理念とその最適な現実化についての考察を、演習の参加者全員で試みる。

<評価方法>

授業中の積極性、最終レポート(A4 2000字程度)の内容等を中心に総合的な評価を行う。

 

<参考文献>

マックス・ウェーバー『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』岩波文庫(1998)
ウルリヒ・ベック『危険社会』法政大学出版局(1998)、『世界リスク社会論』平凡社( 2003)
ベック・ギデンズ・ラッシュ『再帰的近代化』而立書房(1997)
筑和正格「”まちづくり”から”まちそだて”へ~富良野の事例から学ぶ~」『観光創造の理論と実践』第四巻 北海道大学(2007)

備考
学生による動画紹介レビュー

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